2015年を迎えて

新しい年を迎えて最近のコーヒー事情を少し書きます。
旱魃による生産国ブラジルの大減産のシナリオは回避され若干の減産で今年は推移しそうです。しかし為替の円安傾向は変わらず、120円から130円は覚悟しておかなければならず、中米のさび病などマイナス要素、新興国(インド、中国、ブラジル等)の旺盛なコーヒー需要などが、今年も高値の原因に特に高品質のアラビカ種は。去年の秋から年末にかけての異常な高値は修正されるにしてもある程度の値段は覚悟する必要があるようです。それも異常気象が大規模に発生しないという前提での高値ですから高温、多雨、異常乾燥などが通常のことと考えるとさらにリスキーで不安定です。現在コーヒーはコモンコーヒーといわれるコーヒーとスペシャルティコーヒーとよばれるコーヒーの二極に分かれています。更にスペシャルティコーヒーをもっと突き詰めたサードーウエイブと言われる潮流があります。これらはコーヒーを日常品と考えるか嗜好品ととらえるによつて価値が分かれますが、特殊な美味しさを持つスペシャルティコーヒーやサードウエイブの値段が高くなりすぎです。コーヒー業界でも各業者によってこの位置取りが違います。かって新興国が台頭してきた時に有名銘柄のワインはほとんど買い占められ異常な価格や品薄状態になったことがありましたがコーヒーも同じような状況になりつつあるかもしれません。スペシャルティコーヒーのコンテストが始まった頃は厳然たる違いがあり値段の違いもそれなりに理解出来るものでしたが今ではその価格の妥当性が納得いかないものが多いいです。現在僕のところのコーヒーは一部を除いて殆ど有機コーヒーですがJASとよばれる日本の有機認証は海外の業者にはEUアメリカの有機認証に比べて人気がなく商品の提供がタイトになっています。なぜなら美味しいコーヒーならめんどくさく扱い量少ないJASマークなど取得しなくても高値で売れるからです。幸いなことに僕は早い時期から高品質のコーヒーを取り扱っていたためスペシャルティコーヒーの企画をしても毎回完売の盛況ですが年々考えさせられます。